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退職者の本当の理由は?「人間関係」。ハラスメント・メンタルヘルスの視点で考える離職防止

退職者

PHYLAX(フィラクス)の公式Instagramで公開した動画「従業員の離職理由って実は!?」では、退職した人の半数以上が本当の理由を会社に伝えていないこと、そしてその本当の理由で最も多いのが人間関係であることを紹介しました。この記事では、動画で扱ったテーマを調査データとあわせて詳しく解説します。

退職者の半数以上は、本当の理由を会社に伝えていない

伝えた理由と本当の理由は大きく違う

エン・ジャパン株式会社が2024年に実施した「本当の退職理由」調査(『エンゲージ』ユーザーアンケート、有効回答5,168名、うち退職経験者4,658名)では、退職経験者の54%が「会社に伝えなかった本当の退職理由がある」と回答しています。

会社に伝えた理由と本当の理由を並べると、次のようになります。

項目会社に伝えた退職理由本当の退職理由
人間関係が悪い上位に入らず1位(46%)
別の職種にチャレンジしたい1位(22%)9位(6%)
家庭の事情2位(21%)12位(3%)

退職の場面で「別の職種に挑戦したい」「家庭の事情で」と説明されると、会社としてはそれ以上踏み込みにくいものです。しかし、この調査を見る限り、そうした説明の裏に人間関係の問題が隠れているケースは少なくないと考えられます。

なぜ本当の理由を言わないのか

本当の理由を伝えなかった理由として最も多かったのは、「話しても理解してもらえないと思ったから」(46%)でした。

退職を決めた時点で、本人の中では会社への期待がすでに薄れています。辞める直前に本音を話しても状況は変わらないし、円満に辞めたい。そう考えるのは自然なことです。つまり、退職面談やアンケートで本当の理由を聞き出そうとしても、その時点ではもう遅いということになります。

「人間関係」の中には何が含まれているのか

ハラスメントを受けた人の3人に1人は「何もしなかった」

「人間関係が悪い」という言葉には、上司との相性、同僚とのすれ違い、職場の雰囲気など、さまざまな事情が含まれます。その中には、ハラスメントにあたる言動が含まれている場合もあります。

厚生労働省の委託事業として実施された「令和5年度 職場のハラスメントに関する実態調査」では、過去3年間に勤務先でハラスメントを受けたと答えた労働者の割合は次のとおりでした。

ハラスメントの種類過去3年間に受けた割合
パワーハラスメント19.3%
顧客等からの著しい迷惑行為(カスタマーハラスメント)10.8%
セクシュアルハラスメント6.3%

さらに、パワハラを受けたと感じた後の行動として最も多かったのは「何もしなかった」(36.9%)でした。「会社を退職した」という回答も14.9%ありました。何もしなかった理由としては、「何をしても解決にならないと思ったから」が65.6%を占めています。

2つの調査から読み取れること

エン・ジャパンの調査と厚生労働省の調査は、対象者も設問も異なるため、数字を直接つなげることはできません。そのうえで、2つの調査に共通しているのは、従業員が「言っても変わらない」と感じて声を上げずにいるという点です。

ここから先は当社の考えになりますが、人間関係を理由に辞めていく人の中には、ハラスメントを受けていても相談せず、そのまま退職を選んだ人が一定数いるのではないかと考えています。会社が気づいたときには退職届が出ている、という状況は、こうした沈黙の積み重ねで起きているのかもしれません。

会社が離職の兆しに気づけない3つの理由

1. 加害する側に自覚がない

ハラスメントの多くは、行為者が「指導のつもりだった」「冗談のつもりだった」と考えている場面で起きます。パワハラにあたる言動の基準や、セクハラ、マタハラ、ケアハラの考え方を正しく理解していなければ、自分の言動が相手を追い詰めていることに気づけません。管理職だけでなく、従業員一人ひとりがルールを知っていることが前提になります。

2. 相談しても解決しないと思われている

相談窓口を設けていても、「相談したら自分が不利になるのではないか」「上司に筒抜けになるのではないか」と思われていれば、窓口は使われません。厚生労働省の調査で「何をしても解決にならない」という回答が多かったことは、窓口があるかどうかよりも、窓口が信頼されているかどうかが問われていることを示しています。

3. メンタル不調は外から見えにくい

人間関係のストレスは、メンタルヘルスの不調として表れることがあります。しかし、不調は本人が口にしない限り周りからは分かりにくく、気づいたときには休職や退職の直前ということも珍しくありません。常時50人以上の労働者を使用する事業場ではストレスチェックの実施が義務になっていますが、年1回の検査だけでは日々の変化をとらえきれない面もあります。

離職を防ぐために会社ができること

本当の退職理由が人間関係であるなら、会社が取り組むべきことは、退職の申し出があってから引き止めることではなく、問題が小さいうちに気づける状態をつくることです。具体的には、次の5つが挙げられます。

ハラスメントのルールを全員が理解する

パワハラ防止の措置は、2020年6月から大企業に、2022年4月から中小企業にも義務づけられています。2026年10月1日からは、カスタマーハラスメント対策と、就職活動中の学生などに対するセクシュアルハラスメント(就活セクハラ)の防止措置も、すべての事業主の義務になりました。こうしたルールを就業規則に書くだけでなく、従業員が理解している状態にすることが大切です。

コンプライアンスの基本を学ぶ機会をつくる

情報漏えい、SNSでの不適切な発信、労働時間の管理など、コンプライアンスに関わる問題も、職場の信頼関係を損なう原因になります。ハラスメントとあわせて、社員が守るべきルールを繰り返し学べる環境を整えておくことが望まれます。

メンタルヘルスの変化を早くつかむ

年1回のストレスチェックに加えて、日頃から本人がセルフチェックできる仕組みがあれば、不調の兆しに早く気づくきっかけになります。会社としても、高ストレスの傾向が見られた段階で、産業医や専門家につなぐ判断がしやすくなります。

声を上げられる窓口を用意する

相談窓口や公益通報の窓口は、存在を知られていて、すぐにアクセスできることが重要です。公益通報者保護法では、常時使用する労働者が300人を超える事業者に内部通報に対応する体制の整備が義務づけられており、300人以下の事業者は努力義務とされています。義務の有無にかかわらず、従業員が困ったときに迷わず使える導線を用意しておくことが、離職の防止にもつながります。

就業規則やマニュアルをいつでも見られるようにする

就業規則は、事務所に備え置いて閲覧できるようにする運用が一般的です。しかし、実際には従業員が内容を確認する機会は多くありません。ハラスメントの定義や相談の手順、懲戒の基準などがいつでも確認できる状態になっていれば、ルールが「知らなかった」で済まされることを防げます。

PHYLAXでできること

PHYLAX(フィラクス)は、ハラスメント・コンプライアンス・メンタルヘルスの3領域を、1つのクラウドで学び、測り、記録するためのサービスです。動画で紹介した5つの機能は、上で挙げた取り組みにそれぞれ対応しています。

機能内容
01 各種ハラスメントのテスト・学習パワハラ、セクハラ、マタハラ、ケアハラ、カスハラ、就活セクハラなどの設問に3択で答え、回答するとその場で生成AIが解説を返します
02 各種コンプライアンスのテスト・学習職場で守るべきルールを設問形式で学べます
03 メンタルヘルスチェック従業員が自分の状態を確認できます。管理画面では高ストレスの回答をアラートとして確認できます
04 公益通報窓口ボタン従業員が相談や通報の窓口にすぐアクセスできる導線を用意しています
05 自社マニュアル・就業規則の搭載(オプション)既存の就業規則や自社マニュアルを搭載し、従業員がいつでも確認できるようにします

理解度と受講の記録が残る

理解度は「要復習(59以下)/基礎(60〜74)/実務(75〜89)/十分(90以上)」の4段階で表示されます。管理画面では、部署別の理解度や未受講者、相談リクエストの対応状況を一覧で確認できます。誰が、いつ、どの領域を、どこまで理解したかが日付入りで残るため、会社として教育を実施していたことを後から示す材料にもなります。

弁護士と精神科医が監修

設問と解説は、法務領域を弁護士の原田大氏(あいりす大阪法律事務所/中小企業診断士)、メンタルヘルス領域を精神科医の堀内和一朗氏(医療法人社団緑水会 横浜丘の上病院/精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医・指導医、産業医)が監修しています。

料金

料金は登録人数に応じた月額制で、20名までは月額50,000円(税別)から利用できます。100名までは月額100,000円、200名までは月額200,000円、300名までは月額300,000円(いずれも税別)で、300名を超える場合は個別にお見積りします。

なお、PHYLAXは教育・周知と理解度の把握、その記録を中心に支える仕組みです。導入するだけで、相談を受けた後の事実確認や行為者への対応といった、会社として行うべき措置がすべて完了するものではありません。

こんな会社におすすめです

  • 退職理由が「一身上の都合」や「キャリアチェンジ」ばかりで、本当の理由がつかめていない
  • 若手や中堅の離職が続いているが、原因が分からない
  • 相談窓口はあるが、ほとんど使われていない
  • 管理職によって指導のしかたにばらつきがあり、ハラスメントのリスクが気になっている
  • メンタル不調による休職が出ており、早く気づける仕組みがほしい
  • ハラスメント、コンプライアンス、メンタルヘルスの対策が別々で、全体の状況を把握できていない

よくあるご質問

Q. 本当の退職理由で最も多いのは何ですか?

A. エン・ジャパンの「本当の退職理由」調査(2024年)では、本当の退職理由の1位は「人間関係が悪い」(46%)でした。一方、会社に伝えた退職理由の1位は「別の職種にチャレンジしたい」(22%)で、本当の理由としては9位(6%)にとどまっています。

Q. 退職者はなぜ本当の理由を会社に伝えないのですか?

A. 同じ調査では、「話しても理解してもらえないと思ったから」(46%)が最も多い理由でした。退職を決めた時点で、本音を伝えても状況は変わらないと考える人が多いことがうかがえます。

Q. ハラスメントを受けた従業員は会社に相談していますか?

A. 厚生労働省の「令和5年度 職場のハラスメントに関する実態調査」では、パワハラを受けたと感じた後の行動として「何もしなかった」が36.9%で最も多く、「会社を退職した」も14.9%ありました。何もしなかった理由は「何をしても解決にならないと思ったから」が65.6%でした。

Q. 離職防止のために、まず何から始めればよいですか?

A. 退職の申し出があってから理由を聞くのではなく、日頃から従業員の理解度や心身の状態を把握し、相談しやすい環境を整えることが出発点になります。ハラスメントやコンプライアンスのルールを全員が学ぶこと、メンタルヘルスの変化に早く気づくこと、窓口を使いやすくすることの3つを同時に進めると効果的です。

Q. PHYLAXを導入すれば離職はなくなりますか?

A. いいえ。離職の理由は人間関係だけではなく、給与や働き方などさまざまです。PHYLAXは、ハラスメント・コンプライアンス・メンタルヘルスの面から、問題の兆しに早く気づくための仕組みを提供するもので、離職をなくすことを保証するものではありません。

Q. 少人数の会社でも使えますか?

A. はい。20名までのプランは月額50,000円(税別)から利用できます。

まとめ

退職した人の半数以上は、本当の理由を会社に伝えていません。そして、その本当の理由で最も多いのは人間関係です。ハラスメントを受けても声を上げず、そのまま会社を去る人がいることは、厚生労働省の調査からもうかがえます。

退職の申し出を受けてから本音を聞き出すことはできません。だからこそ、ハラスメントやコンプライアンスのルールを全員が理解し、メンタルヘルスの変化に早く気づき、困ったときに声を上げられる仕組みを、日頃から整えておくことが大切です。

人が辞めにくい会社は、求職者や取引先からの信頼にもつながります。PHYLAXは、人間関係の問題に早く気づくための仕組みとして、こうした取り組みを支えていきます。資料請求やデモのご希望は、公式サイトからお問い合わせください。

出典

※本記事の法令に関する記載は、2026年10月時点の情報にもとづきます。

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